「今夜は、本当に一人だ」と気づく瞬間が、ある。
寝かしつけを終えて、静かになった部屋で——やっと、肩が降りる。同時に、少しだけ重くなる。
子育て中の夜は、ただ「タスクが多い夜」ではない。体も心も、ぜんぶ自分に集中してくる夜だ。パートナーがいても、実家が近くても、「結局ひとりだな」と感じる瞬間が、ある。
あなたにも、いつかこんな夜が来るかもしれない。ママに相談しにくい時も、あると思う。
あなたには、こんな時に読んでほしい。
・ しんどいけれど「他の忙しい人に比べたら…まだまだ」と思う
・ 完全なワンオペではないけど、やっぱりキツイ
・ 寝かしつけが終わった瞬間、ヒャッホー♪となるが、疲労感も半端ない
・ 誰かを頼りたいけど、迷惑をかけるし言い出せない
・ 自分のことは気づいたらずっと後回し
どれも、誰もが通る道だとわたしは思っている。あなただけじゃない。
読み終えると——
・ しんどい夜の正体が分かり、自分を責めなくなる
・ 頼り方・時間の使い方に、自分なりの戦略が持てる
・ 「これでいい」と思える時が増える
・ パートナーや子供への思いやりが増える
・ 少しでも軽く、楽に過ごせるようになる
しんどい夜の、お守りの一つになれたら嬉しい。
ワンオペの夜はなぜしんどいのか。「帰ってこない」と分かった瞬間から始まる
わたしの朝活のひとつに、その日のスケジュールをざっと書き出す、という習慣がある。
「何時にこれをして、次にあれをして」と段取りを組んでおくと、日中に考えなくても体が動く。それだけで、かなり違う。
でも、翌夜まで一人だと分かっている日は——同じことをしているのに、どこか気の張り方が普段と違う。
そもそもパパは早朝に出て夜に帰るから、実質、ほとんどワンオペに近い。それでも「帰ってくるかもしれない」がある夜と、「今夜は絶対に来ない」と分かっている夜では、心の重さがまったく違う。
正直に言うと、パパに頼ってしまう。期待してしまう。それが良くないのは、頭では分かっている。でも、パパがいない夜はやっぱり、本当にしんどく感じてしまう。
「何時に帰れそう?」と聞かずに、最初から今日は一人だと思って動いた方が頑張れるんじゃないかとも思う。でも夕食が必要かどうかも確認したいし、早く帰って来れそうと聞いたら少し夜が楽になるかなって気を張らなく過ごせるし……と考えたりもする。
これは各家庭によって違うと思うので、自分たちの生活スタイルはどうかな?と思い出してほしい。
逆説:パパがいない日の方が、テキパキ動けてしまう!?
面白いことに気づいている。パパが当直の日は、なぜかテキパキと動けてしまうことが多い。
朝に書いたスケジュール通りに家事が終わっていて、翌日の学校準備も着替えも確認済み、アイロンがけをしながら動画を見ている、なんてことがある。
「覚悟が決まると人は動ける」というのは本当で、「今夜は一人だ」と分かった瞬間、スイッチが入るのだと思う。
ただ、これは瞬発力だ。持久力ではない。
毎日続いたら、おそらく疲弊する。当直の日のテキパキは「特別モード」として扱うことにしている。燃料を使い切らないように。
パパとあなたの時間をつくる、という役割
あなたが赤ちゃんのころ、沐浴の時間をわざと夜遅めにしていた時期があった。
パパが帰ってきた時に、一緒に入れてあげられるように。
パパが一旦帰宅して、あなたを沐浴させて、夕食を簡単に済ませ、またすぐ仕事に戻っていった日もある。短い時間でも、パパとあなたが触れ合える時間をつくりたかったし、パパもあなたに会うことが幸せな息抜きになる、と言って頑張っていた。
今は、あなたたち2人がいるし、夜寝る時間を考慮して時間的に難しくなってしまったけれど。
子どもとパパの時間をつくるために、ママが一生懸命工夫している。そういう家庭が、きっと多いと思う。
頼り方にも、戦略がある。実家・宅配弁当という「お守り」
今は月に一回程度、学校行事であなたたち二人とも一緒に連れていけない時だけ、実家に預けにいく。
自宅に来てもらうのではなく、実家に連れていく。それは、実家の負担が少しでも軽くなるように、という小さな工夫だ。「頼る」にも、頼り方がある。頻度・内容・頼み方、全部が関係してくる。
それから、お弁当タイプの宅配サービスも利用している。
パパのいない日は、あなたたちにはバランスの良いものや作り置きを。自分のご飯や足りない分は、宅配で補う。これがちょうどいい。
「お守りがわりになる」という感覚がある。毎回使うわけではないけれど、「いざとなれば使える」と分かっているだけで、夜の気持ちが少し軽くなる。選択肢があることが、安心になるのだ。
片耳だけ、異世界にしておく
しんどい時は、片耳だけイヤホンをつける。
音楽でも、YouTubeでも、ラジオでもいい。目の前には家事があって、あなたたちがいて、やることが山積みになっている。それでも片耳だけ、どこか別の場所に逃がしておく。
「片耳だけ異世界に」——あなたにはちょっと悪いかなと思いつつ、ママのぷんぷん時間が減れば結果オーライだと思って、そうしている。
片耳だけ、というのには理由がある。
あなたたちのことや、周囲の状況を、イヤホンをつけていない方の耳でしっかり把握できるようにするためだ。
あなたたちが転んだ音、歌声、話し声、洗濯機やポットの音…そういった大事な情報をしっかりキャッチできるようにしておく。
もちろん、あなたが何か話しかけてきた時とかママに甘えたそうにしている時は外す。それが大前提だ。でも、それ以外の時間に目の前の忙しさから片耳を脱出させておくのは、思った以上に効果がある。孤独な作業が、少しだけ孤独ではなくなる。
子どもが寝たら…。ワンオペの夜のメンタルケアはこれに尽きる
以前は、あなたたちが寝た後に残りの家事をやっていた。
でも最近は、できる限り一緒に寝るようにしている。夜中にまだあなたたちに起こされることがあるから、眠れる時に寝ておく。これが今のわたしの結論だ。
寝る前に少しだけ、自分を労う時間をとる。コップ一杯の温泉水を飲む。簡単なストレッチをする。それだけでいい。
「今日もよくやった」と思うようにしても、そんな風に思えなくても、どっちでもいい。
体はちゃんと動けていたし、こうやって夜が来た。
無事、自分の寝る時間が来たことだけで万々歳なんだ。
パパへの引き継ぎは、「情報」として渡す
パパが少し早めに帰れた時、家事が残っているけれど先に寝てしまいたい時——どう伝えるか。
感情が乗ると、うまく伝わらないことがある。「大変だったんだよ」という気持ちは正直あっても、そこから入ると会話がすれ違う。だから引き継ぎに関しては、情報として渡す。
残っている家事はこれ。あなたたちの学校の様子や体調はこんな感じ。明日の予定はこれ。それだけ。なるべくしんどく伝わらないような言い方で、さらっと。
たくさんある、と感じさせると相手もしんどくなるから(笑)。
こちらが先に寝る場合は特に、寝る直前にリスト化する感覚でパパに伝えるのがうまくいく。頭の中を整理するついでに共有できるし、「言い忘れた」という後悔もなくなる。
感情の共有は、引き継ぎとは切り離す。それは別の機会に、ゆっくりする。もちろん、「お互い疲れたね」「頑張ったね」という一言や、たわいもない話もちゃんとする。
引き継ぎを効率化するのは、そういう会話の時間を守るためでもある。
シングルで育てているあなたは、輝いている。外部を賢く頼るコツ
かつて同じ職場に、シングルマザーもシングルファザーもいらっしゃった。
親や親戚の力を借りながら、習い事もさせて、しっかり育てていた。職場にお子さんが来ることもあってお子さんにお会いする機会があったけれど、とても立派に成長していた。
外部の力をうまく使いながら、仕事も家庭もやりくりされていて、ものすごく輝いていた。
思わず、どのようにやりくりしているかお聞きしたら「シッターさんや親に頼っているんです」とのことだった。
シッターさんを頼む場合は、できれば知人からの紹介など信頼できるルートからというのが現実的だと思う。あなたの学校のお友達も、シッターさんが送迎していた人がいた。素敵なシッターさんで、信頼してお願いできているのを見て、そういう出会いがあるといいなと思った。
自分のシッターさんが母親の口紅をこっそり使っているのを見て、「絶対にシッターは雇わない」と幼いながらに心に決めた人もいたし、優しくて素敵な第二の母親のようなシッターさんに育ててもらった、という素敵な思い出を持った人もいる。
忙しい現代社会でもシッターさんを頼らない人は、やはりシッターさんとのトラブルを気にしている場合が多い。信頼できる人に出会えるかどうか、それに尽きると思う。
また、自分の親を頼ることで、かえって親との関係が悪化してしまうケースもある。ワンオペのストレスと、親との関係ストレスを天秤にかけて、答えが出ないまま消耗している方も少なくない。「外部リソースを使えばいい」と簡単には言えない現実もある。
知人のシングルの方が、こんなことを言っていた。「大変そう、一人ですごいね、と言われるのは嫌ではない。でも、憐れむような言い方をされるとモヤモヤする。結婚していた時の方が大変で、パートナーがいないと期待しなくていいから楽です」と、笑いながら話してくれた。
その言葉は、ずっと残っている。
シングルである人は、自分で選んだ道を、自分の力で歩いている。その姿に、わたしはずっと尊敬の気持ちを持っていたし、辛いことを乗り越えてきたであろう姿がとても輝いて見えた。
頑張れることと、一人で全部やらなければいけないことは、違う。
どうか、頼ることを諦めないでほしいと思っている。
最後に、あなたへ
パパがいない夜、ママはいつも少し気が張っていた。いつもよりぷんぷんしやすくて、「ママ大変だ、ぷんぷんしてごめんね」と言いながらやっていたでしょ。覚えているかな。でも、その夜を乗り越えるたびに、少しだけ自分のことを信頼できるようになっていった気がする。
完璧にやらなくていい。 お守りを持っておけばいい。 片耳だけ、逃げておいていい。 眠れる時に、寝ておけばいい。
それで十分だ、と思っている。
この記事を読んで「そうそう」と思えたら、ぜひシェアしてほしい。あなたの周りにも、同じ夜を過ごしている人がいるかもしれないから。
参謀医Reimyより


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